プロトンpeloton(仏)
メイン集団のこと。空気抵抗を分け合うため、選手たちは大きな塊になって走ります。集団の中は先頭より3割前後も省エネと言われ、「いつ・誰が集団の前に出るか」に各チームの思惑が現れます。
Beginner's Guide
観戦中に出てくる24の用語をやさしく解説。言葉がわかると、実況も展開も何倍も面白くなります。
メイン集団のこと。空気抵抗を分け合うため、選手たちは大きな塊になって走ります。集団の中は先頭より3割前後も省エネと言われ、「いつ・誰が集団の前に出るか」に各チームの思惑が現れます。
山岳ステージで、スプリンターなど登りが苦手な選手たちが作る後方のグループ。「オートバス」とも呼ばれます。目的は優勝争いではなく制限時間内の完走。ライバル同士が助け合ってペースを刻む、独特の連帯が生まれる場所です。
スタート後に少人数で集団から飛び出して先行すること。人数の多いプロトンの方が空気抵抗の面で有利なため、成功率は高くありません。それでもテレビ露出・各賞ポイント・大金星のチャンスを求めて、毎日誰かが飛び出します。
ライバルを引き離すための急加速。山頂前、ゴール前、石畳区間の入口など「どこで仕掛けるか」の駆け引きがレース最大の見どころです。
前の選手のすぐ後ろについて空気抵抗を減らすテクニック。時速40km超では出力の大半が空気抵抗との戦いになるため、ロードレースのほぼすべての戦術はこの物理法則の上に成り立っています。
ゴール前、チームが一列になって速度を上げ、最後尾のスプリンターを発射台のように送り出す隊列。列車のように見えることからこう呼ばれます。
強い横風のとき、風を避けるために選手が道路に斜めに並ぶ隊形。道幅に入りきれない選手は風をまともに受けて千切れてしまうため、平坦ステージでも一瞬で大きなタイム差が生まれる恐怖の展開です。
3週間・約21ステージで争う世界最大級のステージレース。ツール・ド・フランス(仏)、ジロ・デ・イタリア(伊)、ブエルタ・ア・エスパーニャ(西)の3つだけを指す特別な呼び名です。
数日〜3週間かけて合計タイムを競うのがステージレース。1日で決着するのがワンデーレースで、パリ〜ルーベなど歴史ある大会は「クラシック」と呼ばれ、グランツールと並ぶ名誉とされています。
1人ずつ順番に出走し、純粋にタイムだけを競う種目。ドラフティングが使えないため「真実の機械」とも呼ばれ、総合争いの大きな分岐点になります。
チーム全員が隊列を組んで走るタイムトライアル。先頭を短く交代しながら、8人がひとつのマシンのように噛み合ったチームが勝ちます。
登りは難易度の低い順に4級→3級→2級→1級と格付けされ、それすら超える最難関が「超級(HC)」。カテゴリーが高い山ほど山岳賞ポイントが大きく、レースの勝負所になります。
石畳の道。激しい振動、パンク、落車のリスクが常につきまとい、パリ〜ルーベのコースは「北の地獄」と呼ばれます。ツールでも石畳ステージは大波乱の名物です。
ゴールが登りの頂上に置かれたステージ。ドラフティングの効果が薄い登りでは実力差がそのままタイム差になるため、総合争いの決戦の舞台になります。
総合首位(ここまでの合計タイムが最少の選手)だけが着られる黄色いジャージ。1919年から続く、自転車競技で最も名誉あるシンボルです。最終日にこれを着てパリに凱旋するのが「総合優勝」です。
ポイント賞トップの緑のジャージ。ステージ順位と中間スプリントで加算されるポイントで争われ、主にスプリンターが対象です。
山岳賞トップの、白地に赤い水玉のジャージ。カテゴリー付きの登りの頂上を上位で通過するとポイントが入ります。逃げやクライマーの大きな目標です。
25歳以下の総合最上位選手が着る白いジャージ(ヤングライダー賞)。未来のマイヨ・ジョーヌ候補を探す楽しみでもあります。
その日もっとも積極的に走った選手に贈られる賞。翌日は赤いゼッケンをつけて走ります。長い逃げを打った選手が選ばれることが多く、「勝てなくても称えられる」ロードレースらしい賞です。
ステージ上位入賞者(例: 1〜3位に10・6・4秒)に与えられるタイム短縮。総合争いは数秒差で動くため、総合勢がゴール前のスプリントに絡む理由になります。
ステージの途中に設けられたポイント・ボーナスタイム獲得地点。ポイント賞を狙うスプリンターは、コース中盤でも一度全力を出します。
各ステージには「勝者のタイムの◯%以内」という制限時間があり、間に合わないと失格(OTL)になります。DNFは途中棄権、DNSは出走取消。山岳ステージでグルペットが必死に走るのは、この制限があるためです。
スタート直後、先導車の後ろで隊列を整えたまま走る区間。ここではアタック禁止で、本当のレースは「キロメートル0」の旗が振られてから始まります。
補給食が入った肩掛け袋。コース途中のフィードゾーンで、スタッフから走りながら受け取ります。1日5,000kcal以上を消費するレースでは、食べることも重要な仕事です。